私たちが大切にしていること Pholosophy
01 協奏住宅
「言われた通り」ではなく「一緒に創り上げる」
注文住宅が「お施主さまの言う通りに設計士が線を引くもの」だとするなら、
協奏住宅は「お施主さまの想いをもとに、建築家が“創造”するもの」——
私たちは、そう定義しています。
私たちがご用意するレールの上を、対話を重ねながら一緒に歩み、創り上げていく——
その過程にこそ、私たちがお届けしたい『豊かさ』は宿ると信じています。
私たちが大切にしている要望は「抽象的な動詞」
求めたいのは、『具体的な名詞』ではなく、『抽象的な動詞』としてのご要望。
協奏住宅をつくるうえで、私たちは“情景や心の動き”から設計を始めます。
【具体的な名詞の例】
- LDKが何帖ほしい
- 床材はこれを使いたい
- 洗面室と脱衣室を分けてほしい
これらは、空間の条件や仕様を示す「名詞的」な要望です。
【抽象的な動詞の例】
- 朝、静かな陽の光の中で温かいコーヒーを飲みたい
- 家族が揃った食事中の、他愛のない会話に何よりも幸せを感じる
- 目の届く場所で遊ぶ子どもたちの成長を見守りながら、料理を作る時間が好き
こうした“動き”こそが、私たちの設計の出発点になります。
私たちが信じる、建築の「豊かさ」
私たちが目指すのは、美しさや無駄のなさ、利便性や実用性の“追求”そのものではありません。
それらは、設計のプロセスを丁寧に重ねるほどに、自然と導かれる「副産物」だと考えています。
友人といつまでも笑い飛ばせる日。
打ちひしがれて、誰とも顔を合わせたくない日。
喧嘩のあと、ちょっと言いすぎたかな…と後悔に沈む日。
毎日が毎日として続くなかで、どの瞬間を切り取っても、
黙って、そっと寄り添ってくれる場所。
——心の拠り所となる空間。
それこそが、建築における普遍の『豊かさ』だと、私たちは信じています。
建築家の役割とは
この『豊かさ』をデザインしきること。
それこそが、『協奏』における建築家の役割だと考えています。
思いが環(めぐ)り、心が還る場所へ。